湯豆腐

2005年1月16日
 風邪がぬけきらないぐずぐずな一日。外ごはんよりもぬくぬくとおうちゴハンの気分。やっぱり天気はいまいちな中、やってきた雨男の手土産はクルボアジェのルージュ。今度はブランデーがマイブームらしい。

 先日の旅の話。innsbruckの手荷物検査で見事に愛用の十徳ナイフを没収された気の毒な彼。チェックイン前に機内で楽しむためにチーズを切り分ける話をしていてそのまま手荷物にいれちゃった模様。
 気の毒でもあり、くすくすっと面白い出来事。そして私しか知らない出来事。内緒で老舗ビクトリノックスのツーリストをプレゼント。旅の思い出をもうちょっと続けよう。

 さて、きょうのごはんは下仁田ネギをあわせたシンプルな湯豆腐。厚削りの鰹節と昆布でしっかりとダシをとったので大満足のご馳走です。ぬくぬくはふはふと幸せを味わう。

 こういうのも大好きだけど、早く元気になって「洋モノ」を食べに出かけよう。

風邪

2005年1月15日
・・・健康自慢したとたんに風邪気味。鼻ぐずぐずで熱っぽい。あんまり思い上がるなっていう警告だな、きっと。

健康診断

2005年1月13日
会社の健康診断の日。基本的には「オールA」の健康な自分。30代後半になってからというものひどい風邪もひかないし、せいぜいアトピーに悩む程度で、なんだか年々健康になっているような気がする・・・。いいことなんだけど、なんかへんな感じ。

新春名作狂言の会

2005年1月11日
 新宿文化センター 19時開演 1階4列21番 

 歌舞伎町のすみっこに建つ新宿文化センター。ここは大学4年間毎年サークルの合同展覧会を開催していた思い出の場所。

 本日は茂山家の「萩大名」に野村万作家の「首引」。これが今年の芝居初め。

 人間国宝茂山千作師、1919年生まれでいらっしゃるので、御歳・・・・いやはや素晴らしい。萩大名の愛すべきキャラクターそのまま。

恋愛強化月間

2005年1月10日
 えー、本年度は私にとって12年に一度の大幸運期の到来だそうで。じゃ、12年前はどうだったかっていうと、確かに悪くない一年だった。そういえばそれなりにモテた。

 どんな人も人生で3回は「モテ期」があるらしい。自分でいえば一回目は間違いなく18歳、次が25歳だったとすると・・・来たか?来たか?!

 しかし、と、するとこれが最後の「モテ期」なのか????

 そんなわけで、じっとりと考えていた2日間はさっぱり忘れて、今月は「恋愛強化月間」に指定。

 

ずる休み

2005年1月9日
 昨夜は「福笑」で美味しい殻牡蠣やいつものアスパラボイルなんかを食べて、大好きなキャラメル味の焼酎「大黒」を飲んだ。
 
 このひとの顔を見ていると、ほんとうに幸せな気持ちになる。しゃべるのもおっくうな感じ。先日の旅のあれこれや、仕事を始めて思ったことなんかをぽつぽつと話す。ま、酔っ払うといつもどおりの饒舌になるんだが。

 だれかと旅するなんて、当分ないと思ってた。実際二人で、誰も自分たちのことを知らない街を歩いてみると、二人を包み込む空気は東京よりも濃厚で驚く。誰かと旅するってことは、お互いの空気感の再確認でもあるのだなと思う。
 ひとりで旅をしていると、街に放り出されたような、ちょっと独特の感覚がある。それとは全く違う。
 
 部屋でワインとチーズで飲みなおして、彼の考えるこれからのこと、を聞いた。酔っ払った頭で、一生懸命一生懸命聞く。でも、頭を素通りする言葉の数々。
 
 雨男、6時前に帰る。素晴らしい晴天になるでしょう・・・と思ったら本当にそうなった。

 そして、私は今日やるべき仕事がひとつもないことを心で確認して、ずる休みする。今はとても、会社にいける気持ちじゃない。そんなことより抱え込んで考えたい大事なことがありすぎる。一日中眠ったような感覚で過ごす。こんなの何年ぶりだろう。

 メールするのに、考え考え、10時間くらいかかって、やっと送信する。結局自分は彼のことは何ひとつわかっていないのだということと、自分のわがままだけは、はっきりしたずる休みの一日。

帰国

2005年1月6日
 無事帰国。

 関空到着の2時間前くらいから、目の前がくらくらしてきて、はじめて上空1000メートルで何度か吐いた。飲みすぎた訳でも、旅が楽しくて帰りたくないというのでもない。この旅の「後のこと」を考えていたら追い詰められてしまったらしい。

 あれこれと無理なことを望んでいる自分。でもそんなことは望むべくもないとわかろうとする自分との激しい葛藤にカラダがついてこれなかったみたい。案外精神的によわっちいのな、自分。こんな反応ははじめてなのでまごつく。

  でも、この旅は一生の思い出になった素晴らしいものでしたよ。雨男、感謝。

見送り

2004年12月31日
 雨男の見送りに成田へ。

 空港からの帰りは大雪。あっという間に都内は真っ白に。やっぱりそうくるか・・・明日の自分の出発が心配。

 しかし、都心から成田空港への遠さには辟易。せいぜい30分で東京駅あたりに着くように計画できなかったもんか。
 
  大晦日。ちょっと奮発したシャブリを開けるけど、全然酔えない。結局ひとりで飲みきる。

  数日後には日本から遠く離れたちいさな街で待ち合わせ。・・・絶対雨が降るに決まってる。この旅は自分にどんな感情をもたらすんだろうか。

走れメルス

2004年12月30日
 シアターコクーン 14時開演 XB列13番 

 NODAMAP先行で取れた2列目センターブロックどまんなか。今年の芝居納めに相応しい演目に座席。ああ、芝居の神様ありがとう!!書きかけの年賀状の山を放り投げて出かけたかいがあるってもんです。(でも実際はもう少しだけ後ろのほうが観やすいんだけどね)

 野田秀樹が20歳のときに書いた芝居。数回の再演を経て、今この若くて古い芝居を正面から打って出たこと自体がすごい。パンフにもあったけど、若い人のさらに先へ先へ突っ走る野田秀樹の挑発そのもの。
  ひさびさに「夢の遊眠社」テイストにどっぷりはまる。自分って頭悪いな〜と思わせる、あの感覚。
  わからない、でも面白い。そして心をわしづかみにされる言葉の数々。自分が一生懸命くいさがって遊眠社の芝居を観ていた頃を思い出す。

 唯一の遊眠社OBの浅野さんの身体能力の高さに改めて感動。トリッキーな動きをしているわけではないのに、「柔らかな身体」を感じさせる。素晴らしい。
 
 小ネタの数々はきっと今の若い観客にはさっぱりわかんないだろうな・・・個人的には「チップス先生さようなら」がツボだった・・・。しかもチップス先生が持ってたの「暴君ハバネロ」だし。悶絶。 

感覚を全て舞台にゆだねる快感。

 

年賀状

2004年12月29日
 年賀状はプリントゴッコによる手作りを続けている。プリンターの使えない和紙を使っているので、勿論宛名も手書き。

 今年もやっとこさ作成開始。最近の3年間はその年に行った旅行先の風景がテーマ。今回は5月に行ったベルギー。ブルージュの運河を思い出しながら。

 毎年100通近い年賀状をもらうけど、パソコンの普及でみんなどれもこれもクオリティに差がなくなりつつある。家族写真の入ったはがきも年をとるほどに増える。なんか、印象に残る年賀状がどんどん減ってる感じ。さみしいことだ。年に一回、このやりとりだけでもってる人間関係も少なくないのに、印刷モノで、コメントすらなかったりする。残念なこと。

 いつも思うんだけど、「子供だけ」の写真入りはがきってどうなんだかなあ。親とは友達関係だったり、同僚だったりするけど、お前とは友達でもなんでもねえぞ、と思うことしばしば。赤ちゃんのうちは無条件で可愛いです。しかし・・・。
  
 ま、この辺の議論は始めるとめんどくさいのでこの辺で。

長い一日

2004年12月28日
 会社のみんなに一日遅れて冬休みのはじまり。とりあえず睡眠不足のここ2日を埋めるべく、昼前まで惰眠をむさぼる。
 ベッドのなかにぬくぬくとしているの、とても好き。目を覚ましていても、空想は無限だし、しあわせな記憶を思い返して目をつむっているのが好き。一日中でも平気かもしれない。

 仕込んでいた塩豚と白菜でスープを仕立ててランチ。今日は「子午線の祀り」「スプーキーハウス」の二本を観る。

「子午線の祀り」
世田谷パブリックシアター14時開演 G列18番

 なんと上演時間は4時間。そんなわけで一日一回公演のみ。平家物語がベースで古典の表現が殆ど。予備知識のない人や慣れていない向きにはつらいと思われる。客層は年齢層高く、でもマナーは意外なほど悪い。ま、案外そんなもんかも。

 木場さんの阿波民部が全体を引き締める。民部が主役と言ってもいいくらいの存在感。
 平知盛は萬斎師。やはり「魂の叫び」は苦手なご様子。しかし平家の運命のはかなさを十分に体現。立ち姿美しい。
 義経役の嵐広也さん。闘将義経のスパイシーなイメージにぴたり。このまま絵巻物になりそう。

 終演は18時10分。楽日のカーテンコールの渦のなか途中で退出。スタオベするほどの充実感かは疑問。
 
Piper 第5回本公演「スプーキーハウス」
スペースゼロ 19時開演 8列18番

 三軒茶屋をダッシュででて新宿へ。上手く乗り換えられて、グランマックで夕ゴハン。しかしこんなにきびしい時間繰りとは思わずやや後悔。
 いつのまにか5人になったPiperの4人での最新作。綿密に作りこまれたどたばたコメディを堪能。最近の芝居ではめずらしい1時間35分という上演時間は「昨今3時間超えという芝居が多いなかでインド映画のような・・・」という後藤ひろひと大王のご挨拶に深くうなづく自分。

 本日の劇場滞在時間実に7時間以上。長かった・・・。

松虎

2004年12月26日
 会社の納会。目黒のふぐ屋で盛り上がる。鍋は煮えたら即食えよ〜という軽いいらいらと戦いつつも、美味しいところをしっかり頂き満足。

 雨男が急に「松虎」な気分とかメールをよこすもんだから、タクシーふっとばして恵比寿に。

 今日はプレゼントしたネクタイ締めてた。ささいなことだけど、すごく嬉しい。

 
 

 

ハウルの動く城

2004年12月25日
何もこんな日に六本木ヒルズで映画をみなくても・・・と、いう気もしないではないですが、リクエストにお応えすることに。

雨男サンタに敗れ去るが如し 晴れた空に浮かぶ月

で、「ハウルの動く城」を観る。

ハウルもソフィーも、勿論マルクルやカブもそれぞれに「守るべきひと」「守るべきもの」を見つける。そして彼らは動く城の暮らしの中で互いを支えあう「家族」になっていく。

物語はソフィーとハウルのストレートな恋愛感情を軸にしているけれど、この「本当に守るべきものはなにか」ということと「家族の意味」がくっきりとした輪郭をもって浮かび上がってくる。

そういう意味では、ちょっとへこむ。いや、かなりへこむ。

一面の花畑とか、お引越しして新しい部屋を作るシーンとか、この気持ちに追い討ちをかけるせつなさだ。
ま、これを「せつない」と思ってぼろぼろ泣いてしまうあたりが自分の置かれた状況を物語る。


どうしても「千と・・・」との比較になってしまうのだろうけど、確かに描ききれていない感もあるものの、魅力あふれる作品であることは間違いない。
恵比寿ガーデンホール19時開演 L列14番

  マリンバのSINSKE、バンドネオンの小松亮太、そしてスーパーウクレレニスト・ジェイク・シマブクロのコラボ。

  小松亮太の脱力トークをライブで聴けて嬉しい。今日のバンドネオンは借り物だそうだ。なんか前もそんなこと言ってたような気がする・・・。
 
  みなさん素晴らしいんだけど、なんといってもお目当てのジェイク。初めての「生ジェイク」です。
  CDで聴く癒される音とは全くちがう方向性、ウクレレのアグレッシブなサウンドに圧倒されっぱなし。こんなにパワフルな音が出せる楽器とは・・・。

 夏に聴くと涼やかで、冬に聴くとあたたかいウクレレの音。さらに違った一面も知ることができてますます好きになった。

 そしてなにより印象的だったのが、ウクレレを弾くのが好きで好きでたまらないというジェイクの表情と、自分の楽器をこころから大切にしているという姿勢。それってすごく基本的なことだけど、一番大事。そして案外忘れてしまいがち。はっとさせられた。
 この季節がやって来た。今年のゲストはROLLY。

 上質な劇空間に音楽が花を添える。理屈ぬきでこころがあたたかくなる。子供向きではない、大人のための娯楽。
 
 今年も休憩時のワインサービスのおつまみに「まい泉」のカツサンドを仕入れて行く。舞台上では役者は実際にワインも飲むし、料理も本当に食べる。レストランが舞台なんだから当然。そしてそのどれもが美味しそう。で、絶対おなかがすくからカツサンド。これも楽しみのひとつ。

 終演後入った店で、余韻にひたりつつワインをあけて、かなりいい気分になった私は、これをはじめて観た後輩に「こころがキレイになった感じがするでしょ〜」などと得意げに言っていたその口で、表参道を道行くカップルに「クリスマスだからっていちゃつくんぢゃねーよ!けっ」と毒を吐きつつ歩いていたらしい・・・ちいさい、ちいさいよ、自分。
 

≒舟越桂

2004年12月17日
  最も敬愛する芸術家を挙げろ、と言われたら迷わず舟越桂。近年の作風の広がりも捨てがたいけど、やはり1980年代から90年代前半の、あのシンプルな作品群の魅力には抗し難い。
  自分も彫刻のひろい裾野のはじっこにしがみついていた頃から、遠くで憧れ続けてきた作家でもある。

  こころに元気がなくなってくると作品集をひらく。ギャラリーで実際に対峙しても、彼の作品に触れるというより、その行為は自分との対話に近い。自分の奥底を見透かされているような、でもその視線は私を通り抜けて、自分もさらさら透明になっていくような、そんな静謐さ。

 最近ごぶさたしていた公式webをチェックしてみると、渋谷のイメージフォーラムでドキュメンタリー「≒舟越桂」が上映中と知る。レイトショーだから仕事の後でも都合がつきそう。絶対近いうちに観にいくのだ!と興奮。

 舟越桂自身、非常にセクシーな男性として年を重ねていることがさらに魅力的。
 ひるごはんは煮込み返してついに6日目を迎えた「もつ煮込み」。さすがにちょっと飽きて来たので、定食屋のお品書きっぽく、カレーと「あいがけ」にする。カレーは安売りのレトルトだけど、そのチープさがいいんです。うまいです。

 演劇企画集団THE・ガジラ「あるいは友をつどいて」
 東京芸術劇場小ホール1 14時開演 B列3番 下手端

 ゴーストライター瀬川(千葉哲也)のもとに、一見平凡な男、桐山(有薗芳記)が娘・里子(宝生舞)への手紙の代筆を依頼に来る。桐山は元東アジア反日武装戦線「狼」のメンバーで、30年前の三菱重工爆破事件にはじまる一連の連続企業爆破事件に深く関与していたのだった。
 他のメンバーが次々と逮捕されるなか、取調べでも桐山の名前は出ることもなく、全くの市井の人として今に至っていた。
 
 被害者でもあり、加害者でもあるという二重性。イラクの例を持ち出すまでもなく、本人の意図とは関係なく、「加害者になっている」ことへの無自覚について考えさせられる。

 ・・・しかし、ガジラの芝居に求めている攻撃的なまでの言葉の応酬がない。それぞれの関係が希薄なせいか、それとも劇空間自体がひろすぎるのか、全体に散漫な印象。
 鐘下さんの「静」への新しい試みだとしても、久々に芝居の途中で気を失いかける。
   
 帰り道、恵比寿アトレの成城石井をのぞくと「李白」の純米吟醸が。楽しみがまた増えた。
 
 日生劇場「ロミオとジュリエット」蜷川幸雄演出
 18:30開演 C列20番 センターブロックど真ん中。

 なんといっても「ロミジュリ」である。蜷川版だろうがなんだろうが悲恋の決定版なのだ。若い二人の激動の5日間。
 確かロミジュリを最後に観たのは、例の和泉某とハノアキちゃんの出会いとなった悪評高い舞台。・・・ありゃ確かにひどかった。

 舞台はイタリア。花の都ヴェローナ。反目しあい、抗争の絶えないふたつの名門モンタギュー家とキャピュレット家。 モンタギューの一人息子ロミオ(藤原竜也)は、友人らと共にキャピュレット家の仮面舞踏会に紛れ込み、そこでキャピュレットの一人娘ジュリエット(鈴木杏)に出会う。そしてお互いに一目みただけで激しい恋に落ちる。 
  許されぬ恋とは知りつつ、熱い想いに駆られてキャピュレット家の庭園に忍び込むロミオ。バルコニーに現れたジュリエットと永遠の愛を誓う。ジュリエットの乳母(梅沢昌代)はそんなジュリエットをあたたかく見守り、二人の恋の手引きをするのだった。
 翌日、二人は僧ロレンス(嵯川哲朗)の元で密かにで結婚。ロレンスは二人の結婚が両家の争いに終止符を打つことを期待するが、結婚の当日、ロミオは再び両家の乱闘に巻き込まる。
  ロミオの友人マキューシオ(高橋洋)はジュリエットの従兄弟のティボルト(横田栄司)に殺され、怒りに逆上したロミオはティボルトを刺し殺す。
 その罪を問われヴェローナ追放を宣告されるロミオ。改めて彼は、キャピュレット一族の憎しみの的となるのだった。
 一方、ジュリエットの両親(壌晴彦・立石涼子)は、ヴェローナの太閤の親戚である貴族パリス(月川勇気)に、ジュリエットを嫁がせようとする。 結婚式まではたった3日間。悲しみに暮れるジュリエット。
 引き裂かれる運命にあるロミオとジュリエット。お互いを求め合う気持ちはとめられず、夫婦として一晩をともにし、名残惜しい別れの朝を迎える。
  ジュリエットはロレンスに助けを求め、仮死状態となる薬をもらってパリスとの婚礼前夜にそれを飲み干し、ロミオとの再会を夢見て生きながら葬られる。
だが、ロレンスからの知らせが届く前にジュリエットの訃報を耳にしたロミオは、彼女の遺体を前に毒薬をあおる。その瞬間目覚めたジュリエットは、自らも短剣で胸を突き、後を追う。若い二人の死を犠牲として、両家は遅すぎた和解をするのだった。

 何度観ても、よく知られたラストの悲劇よりも、許されぬ恋と知りつつ過ごす一晩が切ない。
 恋に落ちた若い二人の(ジュリエットは14歳だし)、お互いに触れているだけで幸福感があふれ出す感じ。その後に来る絶望。そして新妻としてロミオを迎え、朝になれば追放される運命の夫と過ごす大切な一晩。その後のどんな悲劇よりも、あの別れの朝の切なさ、悲しさが心に響く。

 杏ちゃん、若々しく溌剌としたジュリエット。お嬢様で、苦労知らずで気が強い。でも高潔な志のある女性。ちょっと型にはまりすぎな感もあるものの、激しい恋をするジュリエットの、ロミオを心から求めるまっすぐさを持っている。小鳥のような可愛いキスとその後に見つめあう二人の、すぐそばにロミオがいる、心が通じ合っているという嬉しさを隠せない表情がとにかく愛らしい。この幸福感と恋の喜びが、後の悲劇を際立たせる。
 
 ロミオ・藤原竜也君。見目麗しく清冽なロミオ。もはや安心感すら漂う存在感。ロミオを演るのはきっと最初で最後だろうから観ておいてよかった。

 高橋洋さん、観る度に上手くなる感じ。キレのいい芝居。これはきっと天性の、めちゃめちゃ色っぽい役者。
 そして大好きな横田栄司さん。相変わらず舞台映えのする美しいお姿と印象的な声を堪能。
 
 乳母の梅沢さん好演。しっかりと若い二人と舞台を受け止める。
 
 月川君が「紳士」役というのは多分初めて観た。ちょっと違和感あるけど、彼の不思議な雰囲気は効果的だったかも。蜷川ファミリーなら鈴木豊さんか新川將人さんあたりがパリスというのも観たかったか。
 
 メメント・モリ。まさに常に死の影がつきまとう舞台。若さゆえの悲劇だけれど、その情熱のうねりは時代を超えて、私のこころも大きく揺さぶるのに十分。

恵比寿「さかえや」

2004年12月13日
 元旦出発のオーストリア。オーストリア航空の日本オフィスに電話してvienna〜innsbruckの航空券の手配をする。片道なのでエコノミーのノーマル運賃のみ。なんと一時間のフライトで208ユーロにTAXと豪勢な移動となってしまうけど、電車だと5時間の移動。ここは時間を買うということで納得。

 夜は上司とのお食事会。「さかえや」は恵比寿神社の近くにオープンした水炊きの店。サイトを拝見すると「新三浦流水炊き」と銘打っているのであの京都の水炊き屋の「新三浦」関係なんでしょうか。

 こくのある白濁した鶏のスープ。鶏肉もしっかりとした歯ごたえと味わいでなかなか美味しいです。水炊きコースは3800円とリーズナブルですが、結局つくねや肉の追加をするので値段はそれなりに。コースの前菜6点盛はにぎやかで楽しいけど、全体に味が濃すぎるのが残念。

 2軒目は翌日が早朝ゴルフの上司が早々に帰ったあと、女三人で「福笑」に。アスパラボイル・鯛と鰤の刺身・ぎんなんなどなどをつまみにおおいに盛り上がる。調子にのってヒレステーキなんかもオーダー。上司のお言葉に甘えてしっかり領収書切りました。ごちそうさまでした。

 
 

新選組!最終回

2004年12月12日
 ついに最終回。もっと号泣するかと思ったけど、案外そうでもなかった・・・なぜだ。近藤勇に対する思い入れはあんまりなかったからかもしれない。

 しかし刀を持った沖田はかっこよかったなあ。

 これをもって、我が家からTVが姿を消す。多分。

 思えばこのTVはもう13年も前にクリスマスプレゼントで当時つきあっていた人にもらったのだった。確か引越し祝いを兼ねて、冷蔵庫と全自動洗濯機とTVを買ってもらった。なんという実質的なプレゼント。私が欲しいと言ったのか、彼がそう言い出したのかはまったく覚えてない。

 当然今年のクリスマスも仕事な訳で。そうでなくたってクリスマスは家族のためのもんだと相場は決まっている。せめて美味しいケーキくらいは食べて人並みにクリスマス気分を味わいたいもんだわ。しかしケーキ買える時間に帰ることができるのだろうか・・・と考える今日この頃。
 
 
 

 

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